長崎(第三日)
旅行日:2004年4月29日-5月1日

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ここまで、お天気には恵まれていたんですが、朝ホテルの窓から外を見ると、雨が
降っていました。最後に雨の長崎となってしまいました。8時過ぎにホテルをチェ
ックアウト。築町電停から路面電車で長崎駅へ。荷物をコインロッカーに預けて、
また路面電車で築町へ。そこで乗り換え、大浦天主堂下へ。なんか無駄な動きにな
ってしまいましたが、最後にホテルに戻るよりかと思い、こういった行程にしまし
た。そうこうする間に雨も上がりましたし(^^;

まずは孔子廟へ。実は今回の旅行における入場料で一番高かったのが、ここでした。
博物館も併設されていますから、京都なんかに比べると安いんでしょうが、他がす
ごく安いから、なんか損した気分。前回長崎を訪れた時に訪問したかどうか、記憶
がありませんでした。塀の外から眺めたような記憶があるんですが、そんなことは
できませんし、どこかと混乱しているんでしょうか? ←天后廟かな?

博物館は案外見応えがあります。中国の雄大な歴史に触れることができますし、孔
子廟の雰囲気も中国(というか、香港?)です。思ったより時間をとりましたが、
この頃から、足の疲れがピークに達してきました。

石橋電停から、またまた路面電車で今度は諏訪神社電停へ。長崎くんちで有名な諏
訪神社へ。疲れた足にここの石段が、効きます。なんとか登り切り、本殿にお参り。
その後、脇の月見茶屋へ。ぼた餅が有名ってことですが、一人前が5個ということ
を知り、断念。いくらなんで、量が多すぎます。

またまた路面電車に乗り、新中川町へ。シーボルト街道を通り、鳴滝を目指します。
電停から、この街道に入るところにカステラ屋さん発見。文明堂などの大手じゃな
いんですが、カステラを焼く甘い香りが、あたりの風景と非常にマッチします。

鳴滝という地名。京都在住の私には非常に聞き慣れた地名です。なぜ、それと同じ
ものが長崎に? という疑問が今回解決しました。もともと、このあたりの地名は
平堰(ひらいで)といっていたものを、1600年代後半(延宝年間)に当時の長
崎奉行 牛込忠左衛門が京都の鳴滝にちなんで、名付けたということでした。

さらに進むと、シーボルト邸跡、さらにその先にシーボルト記念館があります。
長崎の街を愛したシーボルトのこと、さらにその当時の長崎を理解するのにいい場
所となっています。

今度は、蛍茶屋のほうに抜けて見ました。さだまさしさんの「紫陽花の詩」の逆コ
ースですね。昔は蛍茶屋というお茶屋があり、蛍が乱舞するところだったそうです。
今も、街と山里との境界のようなところとなっています。

いい加減足が限界になってきたんで、路面電車で今度は正覚寺下を目指します。そ
こから崇福寺通りと寺町通りの交差点を目指します。そこにさだまさしさんのお店
である「自由飛行館」があります。ケーキとコーヒーをいただきましたが、なかな
かにおいしかったです。さださんの音楽を聴きながら、のんびりしてから崇福寺へ。

崇福寺には、大雄宝殿と第一峰門という国宝があります。大雄宝殿は1600年代
中期に建造されたもので、第一峰門は元禄時代に改築されたものだそうです。檀家
に福州出身の方が多いことも特徴で、別名「福州寺」とも呼ばれています。

そのまま、寺町をぶらついてもよかったのですが、行ったことのない丸山方面を散
策してみたく、まずは高島秋帆邸跡を目指します。またまた坂道を上って行ったと
ころにあるのですが、どうみても民家の裏庭。なにがなんだか判らない場所でした。

そこから、正覚寺を経由して丸山界隈をめざしまします。が、手持ちの地図がいい
加減だったこともあり、完全に迷子に...さまよい歩いてなんとか、中の茶屋に
たどり着きました。入館料を払ってから判ったのですが、建物は昭和52年に再建
されたものだそうで...お庭だけならば、無料です。ご参考まで...

そこからまたもや、迷子になりながら、長崎検番、料亭 花月などを散策。ぶらぶ
らならぬ、ふらふらになりながら、思案橋に戻ってきました。今日のお昼ご飯は、
吉宋(よっそう)の「御一人前」 茶碗蒸しと蒸し寿司のセットです。これがおい
しんだ。長崎でのお気に入りです。

またまた思案橋から路面電車に乗り、今度は公会堂前へ。まずは興福寺をめざしま
す。興福寺は、黄檗宗のお寺として、日本で一番古いと言われています。ここの境
内から眺める長崎の街も風情があっていいですよ。

日本三大奇橋の一つ。眼鏡橋へ。今回は、一つ下の袋橋から写真を撮ってみました
が、しっかりめがねになっていました。橋のアーチと川面に映る影とが、織りなす
造形美、とでもいうんでしょうか?

再び公会堂前に戻り、路面電車で長崎駅前へ。いよいよ最後の観光地となる26聖
人殉教の地を目指します。これが、また急な坂の上にあって、足の痛みは限界を超
えてしまいました。昔は長崎港が見えたであろう、丘の上にキリスト教弾圧で殉教
された26聖人が眠っています。果たして、自分の生命を賭してまで、宗教に殉ず
ることが正しいことなのか、私には判りません。

これで、すべての観光が終了しました。1時間程度余ったので、駅前のアミュプラ
ザでお土産購入タイムにしました。足が痛くてたまらないので、喫茶店を探したの
ですが、なぜか駅前に存在しません。仕方ないので、駅前広場の隅のほうに、座り
こんで時間をつぶしました。

帰路は16:30発のかもめで博多へ。そこからのぞみに乗り継いで、京都に着いたの
が21:07でした。

わずか二泊三日と、駆け足旅行になりましたが、平和とはなにか? について、い
ろいろと考えることが出来ました。平和を守るというのは、どういう意味なのか?
「万人に共通」の幸せというものは、存在出来るのか? 出来るとしたら、それは
いったいなんなのか? 宗教とは? 生命を賭してまで、守る信仰というのは、本
当に正しいことなのか? いろいろ考えることはあります。

さださんが「夏 長崎から」で毎年「大切な人の笑顔を思い浮かべてください。そ
してその笑顔を守るために、自分がなにをすべきか 考えてください」といわれま
す。まさに、そのことが「平和」の本質であり、平和を守っていくことなんでしょ
う。もう一度考えてみましょう。笑顔を守るために、なにをすべきか...

最後になりましたが、この旅の中で出会った方々に、改めてお礼を申し上げます。
さだまさしさんという共通の話題で、お話させていただいた方。長崎の歴史につい
て説明くださった、観光ボランティアの方、魔法のお鍋でおいしい料理を作ってく
ださった江山楼の方、本当にありがとうございました。

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(by たぬちゃん)