このオーストラリア旅行は私にとって初めての海外旅行になります。でもその実現までには紆余曲折がありました。その経緯をまずお話しましょう。（かなり長いですけど）

・９０年８月１２日（雨）
例によって高校時代の友人Ｎ・Ｔ・Ｙと私の三人で四条阪急前に集合する。その後酔心でビール他をたくさん飲んだ後、カラオケスナックへ場所を移動する。ここでもウィスキーを結構飲み、結果として酔っぱらい４人組が生成される。我々の中ではこういった状況になると「誰かがとんでもないことを言い出す」ということが通例になっていた。この日も誰が言い出したのかは分からないが、三次会の青山（喫茶店）で「年末に海外へ行こう！」という話が出てきた。
「どこに行くか」が議論の対象にならず「海外に行く！」ということだけで盛り上がっていた．．．
いつもならば、こういった話はそのまま消えていくのだが、この時はなぜかみんな本気になっていた。

・９０年８月１５日（晴）
今日は昼に集まってしらふで話を進めた。結論として「行き先はオーストラリア。全員初めての旅行なのでツアーを利用。時期は１２月頃」ということに決定した。その上で日曜に再度集合することとし、それまでにツアーを物色しておくこととした。

・９０年８月１９日（晴）
今日も昼に集合して、ＪＴＢ四条店へと向かった。
担当の方の説明は非常に丁寧で、いろいろなツアーを見せてもらった結果、少々高いがＪＡＬパック（当時はI'llじゃなかった）のシドニー・ゴールドコースト８日間というツアーを予約した。１人約３０万のツアーなので予約金は１人５万円ずつになる。オーストラリアは査証が必要となるのだが、それも代行手続きを依頼した。

・９０年９月２９日（雨）
ここからが波乱の連続となる。この日の朝友人Ｙから「Ｎが卒業研究の都合で行けなくなった。そこで出発日を１月２日に変えて欲しい」との連絡が入った。
仕方がないので、再度ＪＴＢに行ってキャンセルの旨と１月２日のツアーの申込を行ってみた。しかしツアーはすでに満席とのこと。とりあえずＪＡＬのツアーとＪＴＢのツアーにキャンセル待ちをかけてもらうことにする。

・９０年１１月１１日（晴）
今日はＮ・Ｔと三人で会う（実はＹは北海道にいる＝北大）。キャンセル待ちの状況は相変わらずでこの時点ですでに「オーストラリア」に対する「行きたい」という願望が薄れていた。
ということで２月から３月にかけてヨーロッパに行こうということに方針変更した。そうなると割を食うのはＹなのだが（北大は２−３月は後期試験があるので旅行に行けない）そこはそれ我慢してもらうということで早速ツアーをあたることにした。
そこでＪＴＢにいってキャンセルを申し込んだのであるが、なんとＹとＴの２名についてはすでに査証が取られていて、その分の手数料４千円は戻ってこなかった。（私のＮの分は、パスポートの郵送が遅れたためまだ査証申込が完了していなかった）

・９０年１１月１７日（晴）
３時から生協ツアーの説明会があるということを聞いて早速出かける。そしてその場で申込を行った。私とＴは１６日間、Ｎについては試験の都合で後半８日間の申込である。
キャセイの南回りを利用する関係でＡｉｒ＋初日１泊で１５万円と格安である。さらに我々はロンドンで待ち合わせることとし、ロンドンでの宿とローマからのＡｉｒも同時に予約した。

・９０年１２月２７日この日なぜかＪＴＢから「旅行代金１００万円が未納になっています」という督促状が届く。
すぐさまＪＴＢに抗議。どうやらキャンセルが通っていなかったらしい。困ったもんである。

・９１年１月１７日（雨）
朝起きると戦争だった。この日の８：５０にアメリカ・イラクが交戦状態に突入。後に湾岸戦争と言われる戦争の発端だ。ヨーロッパは大丈夫なんだろうか？

・９１年１月２８日（晴）
Ｎから突然電話が入る。急遽３人で集まって今後の方針を検討。どうも状況がかなりやばい方向に進んでいる模様。ロンドンではテロが多発。全体的に旅行自粛ムードに。
結論の早い我々は、あっさりとヨーロッパ行を中止することにした。しかしどこにも行かないのはあまりにも腹が立つ。ということで戦争に関係のないところに行こうということになる。そうなると南半球のオーストラリアが候補に上がった。
生協ツアーで安いのがあるという情報も得て、３月にオーストラリアに変更となった（かわいそうなＹ．．．）

・９１年２月１日（晴）
生協より連絡が入り「ツアーを中止して欲しい」とのこと。丁度キャンセルするつもりだった我々にとってはありがたい申し出だった。

・９１年２月４日
Ｎからツアーがとれたとの連絡あり。「オーストラリア大周遊１０日間」である。
エアーズロックにも行くため価格は３６万５千円と少し高めとなる。
これでようやくツアーが確定した。ここからはもう波乱はないと思っていたのだが．．．．