・5月4日(土) 雨

 今日はいよいよ日本に戻る日である。朝食をとったあと、ブリュッセルの空港へと向かう。ユーロパスが一日分残っていたので、列車を使って空港へと向かうことにした。
「地球の歩き方」には空港アクセス列車の発着するホームを探すのは難しいと記載されていたので、迷う時間を考慮して早い目に出発したが、実際には飛行機のピクトグラムにそって歩いていけばすぐにたどり着けた。
そのためフライトは12時30分なのに、9時30分頃についてしまったのだが、すでにチェックインカウンターは開いており、チェックインを行うことができた。

 ところが、コペンハーゲンから乗り継ぐことになっていたKIX便が約3時間遅れているため、その分はここで発券できないといわれた。不安がよぎったが、ここでどうこういっても仕方がないのでコペンハーゲンへと向かうことにした。
(ここで教訓。ブリュッセルの空港は非常に大きいです。出国審査をして免税店を冷やかし、30分程度前にゲートへと向かったのですが、想像以上にゲートが遠く、途中で搭乗最終案内が始まってしまい走る羽目になりました。この空港では余裕を持ってゲートに向かいましょう)

 コペンハーゲンに到着した我々はダッシュでチェックインカウンターに向かったのだが、係員は端末を操作し、しばらくして「ゲートでないと発券できない」といい、同時に50クローネの金券を渡してきた。
なにかいやな予感がしたので、「オーバーブックか?」と尋ねたが「No」とのみつれない返事。50クローネの金券はDELAYに対するお詫びだとのこと。しかし一度端末をたたいてみてから首を傾げて返事をするなどますます不安が募る。

 やはり慣れない英語でのやりとりは不安だ。確か往路にSAS日本人スタッフがいたことを思いだし空港内を探して,事情を説明した。そのスタッフいわく「オーバーブックではないが、ゲート決定後できるだけはやくきて欲しい」とのこと。
さらに我々のチケット番号を控えるなど、言葉とうらはらな行動にオーバーブックを覚悟した。
 そうなった場合、我々の利用しているチケットはプライオリティの低い格安航空券。しかも当日中に他社便もない(成田便があるのみ)。この時点で1泊を覚悟していた。
 しかし私は6日から仕事があったため、5日中に帰る必要がある(GW前2日休んでいるのでこれ以上は難しい)。3時間の待ち時間が非常に長く感じられた。15:30の予定が19:00に変更になり、ゲートが決定したのは17:05だった。

 ゲート決定と同時にカウンターに駆けつけたのだが、そこにはまだ係員がいなかった。しかしすぐに他の乗客たちも集まりだし、15人程度の列ができた。
 6時頃になってようやく係員が現れたので、「絶対今日中に帰らないといけない用がある」「リコンファームもきちんと行った」という点について力説した。係員は我々の要求を黙って聞いて、しばらく考えたのち「ユーロクラスなら席がとれるがいいか?」と聞いてきた。

 我々に異存のあろうはずはない。すぐさまOKをするとユーロクラスのチケットを発券してくれた。
 後ろのほうの人はエコノミー発券だったことを考えると少し早い目にカウンターにいったのは正解だったようだ。また一部の人は結局積み残しになってしまったようである。

 ちなみに日本人スタッフも15分すぎにはゲートに現れ、言葉の通じない乗客の案内をしていた。私たちを見つけた彼女は「どうですか」と声をかけてくれたのだが、その手にはしっかり2枚のボーディングパスが握られていたので先に2枚確保してくれていたようだ。やはり海外では、主張することが重要である。

 結果として格安航空券でUpGradeできたので非常にラッキーだったが待ち時間のうちに疲れ切ってしまい、飛行機に乗り込んだときには精魂つきはてた状態だった。
 さらに夕食の時にサーブされたチーズでお腹が張ってしまいほとんど一睡も出来なかった。つくづく貧乏性...

 しかしエコノミーとの間には格差がある。
搭乗直後のシャンパンサービスから始まり、食事は一品ずつサーブされる、お酒の種類の豊富さ、水もボトルでサーブされる、食器は陶器だとか...一度経験してしまうともうダメですね。でも価格差もすごいものがあるから、なかなか...うーむ、罪作りなUpGradeである。
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