たぬちゃんの韓国旅行(1995年11月)

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この韓国旅行は、とりあえずどっか海外行こうか? でも休みとれないしなあ。といったことから突如決定しました。従って出来るだけ短く、かつ安いツアーを探すのが最大の目標となりました。いろいろなツアーをあたり結局は「ハイライトツアー」というブランドを選択しました。
・11月17日(金)

今回は4人旅行(男ばっかり)となりましたが、そのうち1名は東京からの参加となります。予定では関空8時過ぎ着の飛行機で到着しているはずですが、集合時間の9時前になっても現れません。いったいどういうわけだ!(というか、なぜいつも出発からトラブルが発生するんだ!)
結局彼は5分ほど遅刻してきました。理由は「腹具合が悪く飛行機に乗り遅れた」..

どうも前途多難なスタートとなりました。なにはともあれ無事NH171(11:00)でソウルへ。あっという間にソウルに到着します。やっぱり韓国は近い国なんですねえ。自宅から関空までのほうが時間がかかりました。
到着後は、現地係員の案内に従って景福宮・国立中央博物館などを見学。たった3日しかないツアーなんで、どこも駆け足になります。それでも日本のルーツとも言える国の展示物。特に青磁では非常にすばらしいものが多く展示されています。
実は今回韓国に行くにあたって今までの国以上に反日感情が不安になっていました。やはりそこかしこで「反日」といった文字や旧日本軍の痕跡を見ることになりました。でも思ったほどではなく、少なくとも「怖い思い」はしませんでした。
ガイドさんもいい方で「男4人でショッピングでもないでしょう」とショッピングの予定を大幅にはしょり見学地を1つ増やしてくれました。

青瓦台をリクエストしたのですが、ここで「軍事国家韓国」の姿を見ることになりました。車の走行スピードは30kmと決められており、当然写真撮影は厳禁。道の両端に小銃をもった兵士が並んでいます。30kmというスピードは、車の中の人間の顔を確認でき、また銃などで攻撃するには速すぎる(狙いが定められない)スピードとのこと。また帽子は脱ぐこと、不用意に胸ポケットや荷物に手を入れないなどの注意もありました。日本の官舎の回りとは全然違います。

一日目の観光を滞りなく終え、夕刻に宿に向かったのですが、そこでも大事件発生! なんと我々の部屋が予約されていないとのこと。どうして私たちってトラブルに巻き込まれることが多いのだろう..

交渉の結果、「オンドルスイート」と「洋室スイート」を追加料金なしに割り当ててもらいました。結果としてはオンドルも経験でき、得をしたのかもしれません。

夕食は当然焼き肉を食べにいったのですが、日本の焼き肉屋とは雰囲気が全然違います。若干高級店にいったこともあるのでしょうが、1人がつきっきりでハサミを使って肉を切り分けてくれます。キムチもおいしく非常に満足しましたが、1人あたり5000円程度と日本とほとんど値段は変わりませんでした。

※この焼き肉屋に行く道は「便器」を販売しているお店がいっぱい並んでいました。どうも韓国(ソウルだけ?)は、特定の業種のお店が固まっているところが多いようです。日本では松屋町の人形とか、日本橋の電気屋などがありますが、便器専門の街ってのはないような...

・11月18日(土)

今日は一日完全にフリーになります。そこで朝から市場を見て回りました。日本の市場とはまったく雰囲気が違います。同じアジアとはいえ香港とも全然違う。活気があるというかなんというか...

昼は石焼ビビンバ。これがまたおいしい。食事がおいしい街です。その後屋台での買い食いも楽しみましたが、魚(刺身?)だけはさすがに怖いものがありました。ほこりだらけの道路脇で生魚を食べるというのは...

食事の話ばかりになりますが、夕食はチゲの店へ。JCBで紹介してもらったのですが、店にはハングルの看板しかないとのこと。ほとんど「ウォーリーを探せ」状態で店を探しました。JCBの紹介では日本語が通じるということでしたが、なんと店では英語すら通じません。
結局「チゲチゲ」と騒いで適当なものを持ってきてもらいました。色のわりにマイルドというか、正直あまり辛くなく、素材の味が生かされています。夏には辛いかもしれませんが、少々胃の調子が悪いときでも食べられそうです。そういった意味で日本人に合うのかもしれません。
・11月19日(日)

たった3日間なんで、もう今日が最終日です。どこの国に行ったときでもやるのですが、早朝に街をさまよい歩いてみます。家の作りは比較的日本に近いように思われ、香港のように高層ビルが立ち並ぶということはありません。

さすがに今日はショッピングに連れ回されることになりました。韓国ではDFで購入したものは、その場で渡してもらえません。引換券のみ手渡され、空港で商品に引き替えることになります。
香港では酒・たばこがそういう扱いになっていましたが、商品はもともと空港に在庫されており、DFから空港に移送される訳ではありませんでした。しかし、この国ではDFで購入した商品そのものが、空港に移送されるため、出発のぎりぎり前になると購入することが出来なくなります。またこれは後でわかったのですが、空港にはあまり大きな免税店がありません。そういった意味で、もし免税商品を購入したいのなら、少なくとも帰る前日くらいに購入しておくほうがよさそうです。

また、これも注意点。通常国際空港だと出国手続きをとった後でも、食事を行うところはあります。が、ソウルにはそれがほとんどありません。汚い屋台のようなものがあるだけです。扱われているものもファーストフードの出来損ないのみ。あまり早く出国手続きをとると時間を持て余すことになります。(空港ビルにもあまり店はありませんが、それでもまだましです)
・総括

いつものことながら、予定らしい予定もたてずに飛び出しました。
丁度この旅行の1ヶ月程度前にソウルのデパートが突然崩壊するとか、橋が落ちるといった事件が続けておこっていましたし、前大統領の裁判もあったため、治安にも若干の不安がありました。

しかし実際にはソウルでは治安についての不安はほとんどありませんでした。しかし、夜にホテルの部屋をノックする女性や、ホテルの前で客引きをする女性の姿はよくみかけました。当局によって取り締まりが行われているとはいえ、やっぱりまだまだそういった人は多いようです。

また、ちょうどこの時期に大阪でサミットが開かれていたことがあり、関西空港のセキュリティが異常に厳しくなっていました。
帰路、はるかのチケットを購入するために関空駅に一度いって、時間まで喫茶店で休もうと空港ビルに戻ろうとしたところ、警官に止められてしまいました。
どうせ空港ビルに戻るつもりだったので、荷物は友人に見てもらって、財布だけをもって関空駅に行ったのですが、どうもそれが警官は気にくわなかったようで...「なぜ戻る必要があるんですか?」ってそりゃ「荷物があるからじゃないか」って馬鹿げた会話をすることに...
どうも日本人はこういった警備に対してスマートに対応出来ないようです。これみよがしにゲートを築いているところに「悪意」を持った人間がくると思っているのでしょうか? まあ個々人はともかく組織として見たときはどうしようもないレベルの連中ですね。結局は「普通の人」には高圧的に出てみて「優越感」に浸る。でも実際に「事」が発生するとなにも出来ない...実際この日も一度1Fに下りてからビルに入れば「ノーチェック」でした。世界一情けない連中です...

まあ「強きを助け弱きをくじく」のが生き甲斐の人が警備をしている以上仕方がないのかも知れませんね。